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【今】必要なのは「仕事=カネ」を得ることではない

投稿日:2016年11月09日

「障がい者に経済的な自立をさせたい」

 

障害者就労支援(障がい者に対して仕事を行える場所や環境・機会を提供)を実践している雇用主(雇用企業、就労継続支援A型、就労継続支援B型、就労継続移行支援 等々)の方々は、数ある想いの中でこうした想いも抱いている。

 

【月額約1万3000円ー】
これは地域の就労継続支援B型事業所で働く障害者が得ている工賃の平均金額である。

【月額最低賃金保証ー】
これは地域の就労継続支援A型事業所で働く障害者が得ている収入の平均金額である。
(参考)それでも、月額10万円に満たない金額であることが圧倒的に多い。
念のため、記載するとこの数字が決して悪いという批判的な情報を発信するつもりは全くない。

 

この賃金水準が社会問題になっていることは事実であり、障害者自立支援法施行後、国も「工賃倍増計画」を立案。

 

しかし、計画通りに改善していないのが現状だ。

 

賃金の向上は、何十年にもわたり多くの関係者や業界団体そして当事者たちが目標として掲げてきた。

もちろん、成果が出ていないこともなく、年々賃金は増加傾向にある。
(対前年比の伸び率が大幅に改善されていることは少ないが)

 

今、障がい者支援を行う多くの事業所は、福祉的な要素と同時に「賃金向上」「これまで以上の仕事獲得」に集中し、関心を寄せてこれらに努めている。

私たちは国内約300を超える事業所と連携をし、事業所の経営者や職員そして当事者と毎日のように情報交換を行い、切磋琢磨している。

 

障害者へのアウトソーシング事業を通じて、本質的な障がい者就労業界の改革に走る私たちは、この「賃金向上」「これまで以上の仕事獲得」の熱意と業界全体の流れに対して、【今】必要なのは「仕事=カネ」を得ることではない、と伝えたい。

 

併せて、「カネ」や「仕事」は決して経済的な自立の近道ではないーとも伝える。

 

障がい者の就労環境の改善に関しては、法制度の制約や国からの助成など様々な要因が指摘されているが、事業所経営という視点から考えると、「ビジネス的な視点に欠けている」ことが最大の問題であるとも言われている。

売れる商品が少なく、売る仕組みができていないという声も毎日耳にする。

ただし、私たちが擁護として一つ言えることは、市場原理に基づいた事業所経営(主に仕事の獲得)に完璧を求めるなどほぼ不可能に近いということだ。

 

だからこそ、【今】大事なのは「今できる仕事(作業・業務)」を獲得することに100%になるのではなく、工賃向上という目標計画のために仕事をむやみ獲得するのではなく、「立ち止まって考えること」が重要である。

 

なぜ、仕事で得られるものはカネだけじゃないのか。

これは、友情ややりがいなどといった話ではない。

 

国民は何を求めているのか、クライアントの思考は何か、目の前のお客さんはなぜ喜んでくれているのかなど、「考える時間」や「考える習慣」「わからなければ聞く・調べる習慣」を仕事を通じて得るべきだということだ。

 

それも、いまよりも何倍も。

 

しんどいしキツイと思うかもしれないが、本質的な自立とはここにあると考える。

しんどい、キツイと思わなくなる事が楽しさであり生きがいにも繋がる。

 

VALT JAPANに仕事を提供していただいているクライアントの方々は、障がい者にアウトソーシングをする仕事(作業・業務)を決定するまでに、「考え抜いている」。とは言え、クライアントは決して、「障がい者だから大丈夫かな」とか「障がい者じゃ不安だな」などといったことで悩んでなんかいないし、考えてもいない。こうした議論は、市場経済の中でほぼ皆無と感じてしまうくらいだ。それだけ、クライアントは私たちを信頼してくれている。

 

クライアントが考えていることは、「生産性の向上」「効率化」そして「成果」を実現させるためのストーリーだ。

 

障がい者アウトソーシングチームは、今すぐに技術的な向上や忍耐力の向上は難しかもしれない。

たとえこれらが短期的に向上したとしても、身の回りの環境や経済的な状況が劇的に変わるわけでもない。

これは、VALT JAPANの障がい者チームだけでなく、私たちを含めた多くの方々に同様のことが言える。

 

考える習慣とチカラは、本質的なあなたの自立を必ず実現できるー

経済的な自立とはなにか。

なぜ今の仕事をしているのか。

その仕事は楽しいかー

人生楽しく生きたいかー

 

さあ、じぶんの大好きな音楽を聞きながら、冷静さと情熱をこころで感じながら、いま一度楽しく考えてみようではないかー

点じゃダメだ。社会的な課題解決は線でやれ

投稿日:2016年11月01日

ソーシャルビジネスカンパニーとして忘れてはならないことがある。

それは「頭ガチガチにクソ真面目にならないこと」だ。

要は、これまで当たり前だと思われていたことを、当たり前にやり続けていては何も解決しないということだ。

これを「努力」というならば、おそらく怠慢でしかない。

 

学校教育を例にあげるならば、生徒たちの「事実に対する考え方」や「想像するチカラ」は限りなく指導者(学校であれば先生、もしくは親も含まれるだろう)のそれに依存する。

オールラウンドプレイヤーになるよう教育をそそいだとしても、現代の社会はこうした人を求めていないー

事実として、どの企業も政治団体も「革新・改革・リーダー・・・」的な存在を、多額の採用コスト・人材育成コストを投じてでも求めている。

学校の指導者がダメだと言っているわけではない。

当然、学校(ここでは義務教育に偏る)は職業訓練校でもなんでもない。

 

ただし、この義務教育に投じる時間は2,000日を超える。

この2,000日の間に指導者は、より良くなるための改革を「常に」考え、行動し続けなければならないはずだ。

 

私たちは、障がい者へのアウトソーシングサービスを行っているが、障がい者スタッフへの現場管理・教育・指導は各事業所の職員(私たちはフィールドマネージャーとも呼ぶ)がおこなう。

フィールドマネージャーは、障がい者に対するコミュニケーション・指導等の専門家だ。

 

そんな中、これまでの「障がい者に対する仕事」の価値観が少しずつ変わり始めている。

ある障がい者スタッフは、問題提起・課題の抽出能力に長けており、全国の障がい者スタッフによる納品物の品質管理も担える仕組みが構築されている。

また、あるフィールドマネージャーは、これまでには前例のない仕事に対して、案件に対する専門チームを編成した。

これにより、継続的な仕事の獲得が可能となり、クライアントにも安定的な供給ができるようになる。

 

一方で、専門チームの障がい者スタッフは同じような仕事しか受託できなくなるデメリットも生じてくる。

なぜ、このフィールドマネージャーはこのような意思決定が迅速に行えたのか。

数ある答えの一つに、仕事には「専門性から派生する専門性がある」ことに気がついたからだ。

 

これまで、障がい者への就労支援を行う中で、このような経験や意思決定はほとんど無かったという。

しかし、この意思決定により恩恵をさずかる者がいる。

 

それが障がい者へアウトソーシングをするクライアント(発注者)だ。

 

自社専門の障がい者スタッフチームが構築されることで、社内には継続的な生産性の向上が生まれるようになる。

社員ひとり一人が生み出す価値は、「決められたタスクを処理して生み出す価値」から「成果を生み出すためのタスクを考え抜く価値」へと変化させた。

 

【障がい者の就労環境の向上】
【「守る」に「攻め」が加わった障がい者福祉職員の推進力】
【クライアント社員の時間創出と企業生産性の増加】

 

引きこもっている人々の中には、「いつかは仕事をしたい」と考えている人がいる。

まちがいなく大丈夫だー。

社会は確実に着実に、こうした「革新・改革・リーダー」の存在する場所がある。

その時までに、エネルギーを満タンにしておけば良い。

フィールドマネージャー「必ず将来は明るい」

投稿日:2016年11月01日

障がい者スタッフの健康や体調管理、そして仕事(就労)の管理や技術指導などを日々行う人達がいる。

私たちは、こうした方々と主に「共に仕事をする関係」として繋がっている。

私たちと繋がっているこのような方々を、VALT JAPANでは「フィールドマネージャー」と呼んでいる。

 

数年前に、VALT JAPANの「障がい者によるアウトソーシング事業」は開始された。

当初、フィールドマネージャーは「福祉専門員」という色が濃く、仕事への関心はあるものの「市場性のある仕事」を行うことは、決して容易とはいえない状況であった。

これは、私達も同様だ。社会が求めている価値を継続的かつ安定的に提供することは、当たり前のことだが基本的には生易しいレベルではないことは確かだ。

 

障がい者の持つ技術(スキル)は把握している。

しかし、「何に活かせるのかピンとこない」「誰がこのスキルを望んでいるのか分からない」「いまのスキルがどのレベルなのか分からない」など、成長意欲があるにも関わらず成長度合いをはかるものさしが圧倒的に不足している環境があった。

 

フィールドマネージャーは「仕事だけでなく生活やその後の人生まで」マネジメントしているわけだから、あれもこれも完璧な環境を作ることは困難である。

 

全国すべての環境がそうであるわけではない。

少なからず、当初VALT JAPANが経験した事を記している。

 

ただ現実は、フィールドマネージャーのキャパシティが限界を迎えているケースが大いにあるということだ。

だからこそVALT JAPANは、障がい者へのアウトソーシング事業を通じて、障がい者スタッフの技術・賃金向上の機会を提供するだけなく、フィールドマネージャーの業務タスクを整理することにも力を入れている。

当然、整理したあとは必要な時に私たちをバンバン頼ってもらう。

こうして徐々に、福祉専門員から「自立支援専門員」へと確実なレベルアップを果たすこととなる。

 

福祉は守るだけでなく、「前進する」「推進する」チカラも間違いなく必要だと、VALT JAPANのフィールドマネージャーは応えてくれている。

 

自立支援が必要なのは、障がい者手帳をもつ者だけではないー

生活困窮者だけではないー

ひとり一人が、いつかどこかのタイミングで「自立不可の状況」がくるかもしれない。

フィールドマネージャーは、こうした人々の支えになることは間違いない。

フィールドマネージャーはこうした人々が暮らすここ日本を、必ず支える人財であると、VALT JAPANは信じている。

なぜ30代?ー過労と精神疾患について考える

投稿日:2016年11月01日

うつ病などの精神的な病気になった人の原因の一つに「過労」があげられる。

 

厚生労働省が以下の内容を発表した。

*調査期間:平成22年1月〜平成25年3月までの約5年間

*労災と認められた人:2000人以上(過労が原因でうつ病などの精神的な病気になり労災と認められた人)

*上記のうち、少なくとも350人強が自殺していた

*労災を認められたケースの約30%が30代と最も多かった

 

病気の原因

*仕事内容や仕事量の変化

*職場での嫌がらせや、いじめ、上司とのトラブルといった対人関係

 

厚生労働省は「30代などの若い労働者ほど過労で精神的な病気になるケースが多いという傾向がわかった。職場のメンタルヘルス対策が重要だ」としている。

参考記事:NHK NEWS WEB

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161027/k10010745691000.html

 

厚生労働省によるこのような発表内容は、当然ながら今にはじまったことでない。

人はそう簡単に、これまでの生活や習慣を変えることができない生き物だということなのか。

 

たとえば予防医療。

生活習慣を改善し、健康的な毎日を過ごしたい。

「そのためには予防医療が必要だ!」と理解はしているはず。

だけど、このまま生活習慣を改善しない日が続くと、じぶんはどうなってしまうのか。

どんな生活が待っているのかを想像できる範囲ではない、という人も多いだろう。

 

これは、職場(労働環境)でも似たようなことがおきているのではないだろうか。

仕事の細分化と整理を行い、不要と考えられるものは代替案や対策を社内に提案し、ひとつずつ改善させていく―そうしていくべきなのに、そのやり方がわからない。

社内コミュニケーションの改善も、必要だと理解はしているが、そのやり方が分からない。

 

いま、私たちに求められていることは「本質的な情報収集」だと考える。

これは、極めて緊急性の高いことであり、今すぐにでもできることだ。

 

①本質的な情報を収集するための準備を行う(準備:良い情報を得るために、日頃から沢山の情報に触れることが大切です)

②情報収集

③実行(実行力がなければ何も変わりません)

 

簡単に記してはいるが、決して臆することではないと思います。

実効するための勇気がなければ、勇気が出る方法を③の段階で考えれば良い。

 

ソーシャルビジネスカンパニーとして考えなければならないことのひとつには、「当事者の立場にたって考え抜くこと」である。この考え抜くことが思いのほか大変で疲れたりもする。その中でも、考えれば考えるほど「実行したい」「やってみたい」という意志が湧き上がってくるものだ。(少しだけかもしれないが、個人差はあるでしょう)

 

社会をより良くするための解決手段に、「世代ごと改革」は存在しない。

厚生労働省が発表している「職場のメンタルヘルス対策が重要だ」というメッセージを、いま一度考え抜いてみようではないか。